代表者の想い

2021年、娘が学校へ通わず家庭で学ぶことを選択してから、私はホームエデュケーションについてSNSで発信を始めるようになりました。また親の会や講座等で、ホームエデュケーションや海外の教育について話す機会も増えました。同時に、学校や幼稚園への行き渋り、不登校、発達障害などの悩みを抱える保護者から個人的に相談をうけることが増え、親子の居場所の必要性を感じるようになりました。

「不登校は甘えだ」「ただ怠けているだけだ」「親の育て方の問題だ」などと世間で言われることもまだまだ多いですが、現在日本では、様々な理由から学校に行くことが出来ない子ども達が大勢います。今年10月、文科省の「2021年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果が発表され、全国の小中学校の不登校児童生徒数は24万4940人で、その3分の1は学校やフリースクール等の支援を全くうけていないということが明らかになりました。また沖縄県内の不登校児童生徒数は4435人で過去最多を記録しました。

世界に目を向けてみると、多様な教育(オルタナティブ教育)の選択肢があること、子ども自身が自分に合う場所を選んでいることがわかります。対して現在の日本では、公教育以外の選択肢はまだ少なく、学校外で育つ子どもと保護者に対しての物理的・心理的ケアが非常に少ないと身をもって感じ、学校外で育つ子ども達に焦点をあて、学校が合わない子ども達が安心して学べる居場所や、そういった親子の孤立化を防ぐために保護者同士が繋がることのできる場が必要だと考えるようになりました。日本も公教育のあり方を見直し、学校以外の学びの選択肢を増やし、公的支援をしていくべきだと考えています。多様性が求められる今の時代、諸外国のように日本でも、子ども1人1人の個性に合った教育を子供が自ら選ぶことが出来る社会になっていくことを願っています。

地域みんなのつながりで子ども達が安心して育っていける温かい居場所を作り上げていきたい。

一人ひとりの多様性を認め合い、皆で支え合って、子どもも大人も共に安心して過ごせる地域社会をつくっていきたい。

全ての子ども達が笑顔で毎日を過ごし、「生まれてきて幸せだな」「毎日が楽しいな」と思える明るい地域社会になっていくよう、微力ながらも、今自分に出来ることをしていきたいと考えています。

2022年12月

代表:片山 キャサリン沙織